ミッドウエィの刺客

大敗の中で敵空母を撃沈し一矢を報いた潜水艦の奮闘を描く。実際の艦長の手記をだいぶ前に読んだ覚えがあり、その中ではかなり僥倖な戦果であったのが事実のはずだが、それでは小説にならず劇的なモノに仕上げている。エンタメとしては当然の手法であろう。よく知られた題材と早い展開で一気に読み切ったが、戦闘シーンなどは同じ表現が繰り返し使われ、やや評価がさがる。著者のデビュー作「雷撃深度」の衝撃が懐かしい。

ミッドウェイの刺客

ミッドウェイの刺客