フィレンツェのヴェッキオ宮殿の壁画をダ・ヴィンチが製作していたのは歴史的事実。その下絵となる板絵が本作の題名であるダヴォラドーリア。真贋は確定していない。主題の解明、すなわちマキャベリやフィレンツェの共和制。メディチ家との争いは興味深いが、絵画のたどった数奇な運命は複雑すぎてわかりにくい。最終的には著者の会社が買い取り、イタリア政府に寄贈したことになっているが、その辺りの事情は明らかにされず、胡散臭い印象は拭えない。
- 作者: 秋山敏郎
- 出版社/メーカー: 論創社
- 発売日: 2013/09
- メディア: 単行本
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