堕ちた翼

副題はずばりJAL倒産。2009/9の民主党政権誕生から、2010/1の更生法適用までを朝日新聞の取材をベースに重厚なタッチで描く。JALをここまで追い込んだのは、国策会社としての官僚体質。エリート部門が保身に終始し、問題を先送りしてきたつけ。損益的にはリスクの高い国際線は看板路線として縮小できなかったのも一因。ほとんどの関係者が批判を浴びている中で、社民党の辻元副大臣だけは評価されているのは朝日ならではか。稲盛会長も名所職にすぎぬと手厳しい。1兆円を超えるカンフル注射で取りあえず体力は回復したものの、体質は改善されておらず、先行きは懸念される。週末で読破したが、一般読者には細かすぎる記述が多く、やや読みづらい。1500

堕ちた翼 ドキュメントJAL倒産

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