盗聴二二六事件

NHKスペシャルの書籍化。放送博物館に残されていた録音盤を再生し、事件前後の生々しいやりとりに光を当てる。聞かれる側も盗聴は意識しており、なかなかわかりずらいが謎は解明されていく。陸軍は叛乱を予想しており、対応策を策定していたこと。この機に乗じて自らの力を拡大することが第一義となっている。北、西田は主犯ではなく言わばサポータークラスで謀略によりスケープゴートとされたこと。本当の黒幕は皇道派山下奉文あたりか。新しい発見もありスリリングなノンフィクションだがすこし展開がくどい。

盗聴 二・二六事件 (文春文庫)

盗聴 二・二六事件 (文春文庫)