同志少女よ敵を撃て

独ソ戦を舞台にした戦史小説。実在したソ連の女性狙撃兵部隊がモデル。故郷の村をドイツ軍に蹂躙されたヒロインが復讐のためにスナイパーとなる。厳しい女性教官のもとに養成され、スターリングラード、ケーニヒブルグと激戦地へ駆り出される。見方からも狙撃兵は死神として疎まれる。貴重な仲間を次々に失い、敵となるドイツ側の狙撃兵との死闘。勝利の後には虚しさが残る。息をつかせぬ展開だが、戦争と女性、人生の目的と重い主題もしっかりと織り込む。アガサクリスティー賞受賞作。