東京藝大仏さま研究室

藝大実在の講座をモデルにしたフィクション。4人の修士2年生が、修論として仏像の模刻に挑む。難関の藝大への挑戦。創作の世界から修復の世界への葛藤。恋愛と将来の進路など織り込みながら、芸術の意味、仏教信仰との関係など深いテーマを抉る。コミカルに軽妙なタッチで描かれており、愉しく読めた。深く楽しむには仏像に対する一定の知識が必要かも知れない。文庫書下ろしとのことだが文句なしのA評価。

 

-藝大にあえて旧字を関する意味。人を育てる。

-仏像は「伝世古」ながらく人の想いが重なる。