2020-10-10 アノニム 海外 書評 美術 社会 ジャクソン・ポロックの未発見の大作をモチーフにする。香港でのオークションに出品され、盗賊団と義賊団のコンゲーム。現地の高校生カップルも交えてジェットコースター小説になっている。ポロックはピカソに憧れ、それを乗り越えるために新たな一歩を踏み出した。主題はアートに限らず新しい時代をノックすること。踏み出さなければ何も変わらない。香港の民主化運動が背景にあるが、今に比べると全然平和な世界。考えれば中国化の流れは恐ろしい。いつもよりも軽めの構成。少し評価に響く。 アノニム (角川文庫) 作者:原田 マハ 発売日: 2020/07/16 メディア: 文庫