我、拗ね者として生涯を閉ず

著者の自伝。闘病により度々の中断を余儀なくされながら、雑誌に連載。出生から読売での社会部記者生活、ノンフィクション作家としての自立を描く。読みどころは売血問題へのキャンペーンと正力との確執。貧しくも誰もが優しく希望に満ちた戦後の自由平等精神を尊び、豊かさと引き換えにサラリーマン化していく日本社会を痛烈に批判する。繰り返されるのは野糞精神。踏みつけられても相手に不快感を残す。強烈な男の生き様。見習いたいものだ。

 

 

我、拗ね者として生涯を閉ず(下) (講談社文庫)

我、拗ね者として生涯を閉ず(下) (講談社文庫)

 
我、拗ね者として生涯を閉ず(上) (講談社文庫)

我、拗ね者として生涯を閉ず(上) (講談社文庫)